【看護・介護職向け】転職・退職した年の年末調整はどうなる?手続き・確定申告フローチャート解説
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年末が近づくと話題になる「年末調整」や「確定申告」。
年度の途中で病院や介護施設を退職した場合や、新しい法人に転職した場合、「自分の手続きはどうなるのだろう?」と疑問に感じる看護師・介護士・医療従事者の方は多くいらっしゃいます。
まずは、「年末調整」や「確定申告」の手続きの基礎知識と、ご自身の状況に合わせた対応パターンを確認していきましょう。
目次
1. 最初に知っておきたい!3つの基本用語(年末調整・確定申告・源泉徴収票)
手続きを進める前に、まずは医療・介護現場でよく耳にする3つの用語の違いを押さえておきましょう。
① 年末調整とは
会社(病院や介護施設などの雇用元)が、給与所得者の1年間の所得税額を正しく計算し、毎月の給与から概算で天引きされていた税金の過不足を精算する手続きです。
原則として、12月31日時点で在籍しているメインの職場(1か所)で行われます。通常、年末調整で過不足が調整されるため、会社員や常勤スタッフは個人で申告をする必要がありません。
② 確定申告とは
1年間(1月1日〜12月31日)のすべての所得とそれに対する所得税を自分で計算し、翌年の2月16日〜3月15日の間に税務署へ申告・納税(または還付)する手続きです。
年の途中で退職して年末調整を受けなかった方や、常勤先とは別に夜勤バイトなどの副収入がある方、医療費控除や住宅ローン控除(1年目)を受ける方などが対象となります。
③ 源泉徴収票とは
1年間(1月1日〜退職日または12月31日)に「いくら給与が支払われ、いくらの所得税を納めたか」が記載された証明書です。
年末調整や確定申告を行う際の「証明書類」として必須となる重要な書類です。転職先の法人へ提出したり、ご自身で確定申告を行ったりする際に必ず使用します。

2. 3秒でわかる!年末調整・確定申告フローチャート
フローチャートは質問に答えて進むだけで、あなたが「どこで手続きをすべきか」が分かります。

3. パターン別:あなたがやるべき手続き一覧
フローチャートで分類したパターンごとの具体的な対応手順、必要なアクション、および注意点です。
パターンA:年内に新しい病院・介護施設へ転職した場合
12月31日時点で新しい職場に在籍している場合、転職先の法人で前職の給与も含めてまとめて年末調整を行ってもらえます。入社後、事務長や総務担当から「前職の源泉徴収票」の提出を求められますので、速やかに用意しておきましょう。
必要なアクション
- 前職の会社から「源泉徴収票」を速やかに取得する。
- 転職先の指示に従い、定められた提出期限までに「源泉徴収票」を提出する。
- 転職先で前職分と現職分を合算して年末調整を行ってもらう。
注意点
- 提出期限の厳守: 期限に間に合わない場合、転職先でまとめて処理してもらえなくなります。その場合は翌年2月〜3月に自身で確定申告を行う必要が生じます。
- 早めの発行依頼: 前職の退職から時間が経っている場合は、早めに前職の担当部署(人事・総務など)へ発行を依頼してください。
パターンB:夜勤バイトや非常勤掛け持ち(ダブルワーク)がある場合
看護師や介護士の方に多い「常勤+夜勤バイト」などのケースです。年末調整ができるのは「メインの勤務先(1か所)」のみとなるため、サブの収入分はご自身で確定申告を行う必要があります。
必要なアクション
- 12月: メインの勤務先へ「扶養控除等(異動)申告書」を提出し、年末調整を受ける。
- メインの勤務先およびサブの勤務先双方から「源泉徴収票」を受け取る。
- 翌年2月16日〜3月15日: すべての勤務先の源泉徴収票を用意し、自身で確定申告を行う。
注意点
- 確定申告の必須条件: 副業・掛け持ちによる収入(所得)が年間20万円を超える場合は、法律上、確定申告が必須となります(放置すると追徴課税の対象になる場合があります)。
- 重複提出の禁止: 年末調整は1箇所(メインの勤務先)でしか行えません。複数の会社で年末調整書類を提出しないよう注意してください。
パターンC:年内に再就職しなかった場合(退職後に無職・開業準備中・単発のみ)
病院・施設を退職後、年内は復職準備などで雇用されなかった場合や、単発バイトのみでどこにも所属していない場合は、法人での年末調整は行われません。翌年2月16日〜3月15日の期間中にご自身で「確定申告」を行いましょう。
必要なアクション
- 退職した会社から「源泉徴収票」を取得し、大切に保管する。
- 控除対象となる領収書・証明書(国民健康保険料・国民年金の支払証明書、生命保険料控除証明書など)を収集する。
- 翌年2月16日〜3月15日: 管轄の税務署またはe-Tax(電子申告)にて、自身で確定申告を行う。
注意点
- 税金還付の可能性大: 年の途中で退職して無職の期間があった場合、在職中に源泉徴収(仮払い)されていた税金が納めすぎになっているケースが非常に多く見られます。確定申告を行うことで還付金が戻ってくる可能性が高いです。

4. 前職(元いた病院・施設)の「源泉徴収票」が届かないときの対応
どのパターンであっても、手続きには前職の「源泉徴収票」が不可欠です。
発行のルールと時期
所得税法により、退職した法人(病院・事業所等)は退職後1ヶ月以内に本人へ源泉徴収票を交付する義務があります。
届かない場合のチェックリスト
- 給与支払日の確認:退職後の最終給与計算が終わった後に郵送されるのが一般的です。
- Web給与明細の確認:近年は電子交付(Web閲覧)を採用している医療・福祉法人が増えています。ログインできるか確認してみましょう。
- 退職先へ連絡:退職から1ヶ月以上経っても届かない場合は、元いた病院や施設の事務窓口(総務・人事)へ連絡して発行を依頼します。

5. 医療・介護職の年末調整で「よくある質問(FAQ)」
Q1. 派遣看護師(または派遣介護士)として働き始めた場合の年末調整はどこで行いますか?
A. 給与が支払われている「派遣会社(雇用元)」で行います。
実際に勤務している病院や施設ではなく、派遣会社に前職の源泉徴収票を提出してください。
Q2. 転職先に前職の源泉徴収票を出さないとどうなりますか?
A. 転職先で年末調整が受けられなくなります。
前職の給与や徴収された税金がわからないと正確な計算ができないためです。提出しない場合は、転職先での年末調整を見送り、翌年ご自身で確定申告を行うことになります。
Q3. 年の途中に退職して確定申告をすると、お金が戻ってくるって本当ですか?
A. はい、戻ってくる(還付される)可能性が高いです。
毎月の給与から天引きされる所得税は「年間を通して同じ給与で働くこと」を前提に概算されています。途中で退職して無職の期間があった場合、税金を納めすぎている状態になるため、確定申告によって差額が返金されます。
6. まとめ:流れを押さえてスムーズに手続きしよう
医療・福祉現場で働く方の退職・転職時の年末調整は、「12月31日時点の状況」と「働き方(掛け持ちの有無)」で対応が決まります。
- 転職先が決まっている:前職の源泉徴収票を早めに準備し、新しい職場に提出する。
- 退職後に少しお休みする/単発メイン:源泉徴収票を保管しておき、翌年2月〜3月に確定申告をする。
新しい環境への転職期や退職時は慌ただしくなりがちですが、大切な税金手続きで損をしないよう、手順を押さえて準備を進めましょう。
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