【2026年最新】岩手県でお産ができる病院・クリニック一覧|久慈病院の分娩休止からみる岩手県の周産期医療の現状
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2026年9月、県北の久慈医療圏で唯一お産を扱ってきた「県立久慈病院」が、常勤の産科医の事情により分娩対応が困難となり、分娩対応を休止することが発表されました。
産科医不足や医師の高齢化が進む中、24時間対応できる安全な緊急体制を維持するため、医療機関の集約化・重点化が進めらた結果、岩手県内の分娩取扱施設は2011年の39施設から約18施設へと減少しました。
【岩手県内の分娩取扱施設の推移】
2011年:39施設
2023年:21施設
2026年9月:約18施設

久慈病院をはじめとする分娩対応施設数の減少や産科医不足と聞くと不安に感じるかもしれませんが、岩手県では「リスクに応じた医療機関の連携」「自治体による手厚い通院・宿泊支援」「助産師が主役となるチーム医療」など、遠方での出産が必要となる妊婦さんへ向け、自治体による交通費・宿泊費の助成や、地域全体でお産を支える手厚い連携体制の整備が急ピッチで進められています
この記事では、県外から岩手への転職・UIターンを検討中の医療従事者の方や、里帰り出産・転勤で岩手での妊娠・出産を予定している方向けに、久慈病院の現状を交えながら岩手県の周産期医療のいまをわかりやすく解説します。
目次
- 1. 2026年9月時点で分娩が可能な主な医療機関一覧(病院)
- 1-1. 岩手医科大学附属病院(盛岡/矢巾)
- 1-2. 岩手県立中央病院(盛岡)
- 1-3. 盛岡赤十字病院(盛岡)
- 1-4. 岩手県立中部病院(岩手中部)
- 1-5. 北上済生会病院(岩手中部)
- 1-6. 岩手県立磐井病院(両磐)
- 1-7. 岩手県立大船渡病院(気仙)
- 1-8. 岩手県立宮古病院(宮古)
- 1-9. 岩手県立二戸病院(二戸)
- 2. 2026年9月時点で分娩が可能な主な診療所・クリニック一覧
- 2-1. 黒川産婦人科医院(盛岡市)
- 2-2. みうら産婦人科医院(盛岡市)
- 2-3. 村井産婦人科小児歯科医院(盛岡市)
- 2-4. 産科婦人科吉田医院(盛岡市)
- 2-5. やはば産婦人科(矢巾町)
- 2-6. 工藤医院(花巻市)
- 2-7. 斎藤産婦人科医院(北上市)
- 2-8. 齊藤産婦人科医院(一関市)
- 2-9. コスモスレディースクリニック(一関市)
- 3. 産院まで遠くても安心!自治体による「アクセス・移動支援」
- 3-1. 宮古市
- 3-2. 久慈市
- 3-3. 釜石市
- 3-4. 野田村
- 3-5. 雫石町
- 4. 【看護師・助産師のUIターン向け】岩手の産科医療で拓くキャリアと働き方
- 4-1. ① 助産師外来・院内助産の積極的な導入
- 4-2. ② チーム医療と多職種連携
- 4-3. ③ ICT・遠隔医療ネットワークの活用
- 4-4. ④ 多彩なサポートでスムーズな転職を実現:公的支援と転職エージェントの活用
- 5. まとめ|地域全体でお産を支える岩手県
- 5-1. 【参考サイト・リンク集】
1. 2026年9月時点で分娩が可能な主な医療機関一覧(病院)
岩手県内で分娩が可能な病院は全9施設あり、各医療圏の「周産期母子医療センター」として高度な医療体制を担っています。
地域ごとの分布を見ると、医療機能が集約する盛岡医療圏に3施設(岩手医大・県立中央・盛岡赤十字)が集中。次いで岩手中部医療圏に2施設(県立中部・北上済生会)、両磐医療圏に1施設(県立磐井)、沿岸エリアに2施設(県立大船渡・県立宮古)が配置されています。
一方、県北・二戸医療圏は県立二戸病院の1施設のみです。久慈病院の分娩休止に伴い、二戸病院が広大な県北地域全体のお産をカバーする重要な役割を果たしています。
岩手医科大学附属病院(盛岡/矢巾)
- 役割:総合周産期センター
- 体制・特徴:NICU 24床 / 産科 40床(産科医21名・助産師37名)。院内助産および助産師外来の両方を実施。
岩手県立中央病院(盛岡)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:NICU 7床 / 産科 64床(産科医7名・助産師24名)。助産師外来あり。
盛岡赤十字病院(盛岡)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:地域の中核病院としてハイリスクから正常分娩まで幅広く対応。
岩手県立中部病院(岩手中部)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:産科 32床(産科医4名・助産師22名)。助産師外来あり。
北上済生会病院(岩手中部)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:北上地域の周産期医療を担当。
岩手県立磐井病院(両磐)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:産科 32床(産科医5名・助産師22名)。助産師外来あり。
岩手県立大船渡病院(気仙)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:沿岸南部の拠点(産科医6名・助産師24.6名)。助産師外来あり。
岩手県立宮古病院(宮古)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:沿岸中部の拠点(産科医3名・助産師12名)。
岩手県立二戸病院(二戸)
- 役割:地域周産期センター
- 体制・特徴:県北地域の周産期医療を補完。

2. 2026年9月時点で分娩が可能な主な診療所・クリニック一覧
街の産婦人科クリニックや個人医院では、主に「正常分娩(ローリスクなお産)」を中心に受け入れています。
💡 知っておきたい「正常分娩」とは
正常分娩とは、母体・胎児ともに特別な持病や併発症がなく、正期産(妊娠37週0日〜41週6日)に自然な陣痛によって頭から赤ちゃんが生まれ(経膣分娩)、胎盤の排出までスムーズに完了するお産のことです。
- 医療保険の扱い:病気やケガの治療ではないため自費診療(自由診療)となりますが、公的制度である「出産育児一時金(原則50万円)」の対象となります。
- クリニックの役割:医療介入(帝王切開や医療処置など)が必要な「異常分娩」やハイリスク妊娠の場合は高次病院へ引き継がれ、クリニックでは主に経過が順調な「正常分娩」を助産師や産科医が温かくサポートします。
黒川産婦人科医院(盛岡市)
- 電話番号:019-651-5066
- 病床数:15床
- 助産師外来:あり
- 特徴:盛岡市中心部に位置する歴史ある産婦人科医院。自然分娩を中心に、個別のバースプランに寄り添った丁寧な健診・保健指導(助産師外来)を実施。産後ケアや母乳外来にも力を入れています。
みうら産婦人科医院(盛岡市)
- 電話番号:019-658-1139
- 病床数:16床
- 助産師外来:なし
- 特徴:盛岡市上堂に位置し、アットホームで落ち着いた雰囲気が特徴。分娩・妊婦健診はもちろん、婦人科全般の相談にも幅広く対応しており、地域の女性のホームドクターとして親しまれています。
村井産婦人科小児歯科医院(盛岡市)
- 電話番号:019-636-2211
- 病床数:14床
- 助産師外来:なし
- 特徴:全国でも珍しい「産婦人科」と「小児歯科」が併設されたクリニック。妊娠中の歯科健診や、出産後の赤ちゃんの口腔ケア・虫歯予防まで、母子の健康を一貫してサポートできるのが大きな強みです。
産科婦人科吉田医院(盛岡市)
- 電話番号:019-622-9433
- 病床数:17床
- 助産師外来:なし
- 特徴:長年にわたり盛岡の地域周産期医療を支える有床診療所。家庭的な環境での分娩対応をはじめ、各種婦人科検診や思春期・更年期相談など、幅広いライフステージに応じた診療を行っています。
やはば産婦人科(矢巾町)
- 電話番号:019-698-1122
- 病床数:19床
- 助産師外来:なし
- 特徴:矢巾町・盛岡南エリアのアクセスが良好な立地。清潔で広々とした施設を備え、里帰り出産や妊婦健診の受け入れ体制が整っています。近隣の岩手医科大学附属病院(総合周産期センター)との連携体制もスムーズです。
工藤医院(花巻市)
- 電話番号:0198-23-2715
- 病床数:16床
- 助産師外来:あり
- 特徴:花巻市内における貴重な分娩対応クリニック。助産師外来を設けて妊婦一人ひとりの悩みにきめ細かく対応するほか、産前産後のメンタルケアや母乳育児のサポート体制を充実させています。
斎藤産婦人科医院(北上市)
- 電話番号:0197-64-2136
- 病床数:15床
- 助産師外来:なし(※院内助産を実施)
- 特徴:北上市のお産を長年支えるクリニック。助産師が主導して分娩や産後ケアにあたる「院内助産」の取り組みを行っており、アットホームかつ質の高い助産ケアが受けられることで好評です。
齊藤産婦人科医院(一関市)
- 電話番号:0191-23-6946
- 病床数:19床
- 助産師外来:なし
- 特徴:一関・両磐エリアにおける地域密着型の有床産科医院。里帰り出産の積極的な受け入れや、産前・産後のきめ細やかな指導を通じて、不安の多い妊婦さんを地域で温かく支えています。
コスモスレディースクリニック(一関市)
- 電話番号:0191-31-1103
- 病床数:12床
- 助産師外来:なし
- 特徴:一関市内のアットホームなレディースクリニック。妊婦健診からお産、産後ケアに至るまで一人ひとりの体調や希望に合わせたプライベート感のある診療を提供しています。
【分娩予約のご注意】
受け入れ枠、里帰りの週数制限、ハイリスク対応の基準は施設ごとに異なります。妊娠がわかったら早めに各医療機関へ問い合わせを行うことが大切です。厚生労働省の検索サイト「出産なび」も活用できます。

3. 産院まで遠くても安心!自治体による「アクセス・移動支援」
県立久慈病院の分娩休止をはじめ、お住まいの地域に産院が少ない岩手県では、盛岡市や八戸市など遠方の医療機関・周産期母子医療センターまで通院・出産に向かうケースが増えています。
こうした妊婦さんの経済的・身体的負担を軽減するため、岩手県および県内多くの自治体(市町村)では「妊産婦アクセス支援事業」等による交通費や宿泊費の助成制度を実施しています。
宮古市
- 主な対象:市外の周産期母子医療センターに通院・入院する方等
- 助成内容:交通費(自家用車37円/km・タクシー実費)+待機宿泊費(最大1泊10,500円)※1回の出産につき上限10万円
- 参照URL:妊産婦アクセス支援事業/岩手県宮古市 ホームページ
久慈市
- 主な対象:市外の医療機関に通院して妊産婦健診を受ける方
- 助成内容:市外医療機関への通院交通費・待機宿泊費の一部または定額助成
- 参照URL:妊産婦健康診査交通費宿泊費助成のご案内- 久慈市
釜石市
- 主な対象:市外医療機関へ通院・分娩する妊産婦(ハイリスク含む)
- 助成内容:定額の交通費支給(例:1往復3,000円など)+分娩前の待機宿泊費補助
- 参照URL:妊産婦の皆さんを応援します(給付金・助成金のお知らせ) - 釜石市
野田村
- 主な対象:村外の医療機関等へ健診・分娩等に通う妊産婦
- 助成内容:往復交通費等の助成(1回の妊娠につき上限10万円)
- 参照URL:妊産婦健康診査等交通費助成/【公式】岩手県野田村ホームページ
雫石町
- 主な対象:高度医療が必要で盛岡等の周産期センターに通院・宿泊する方
- 助成内容:ハイリスク妊産婦アクセス支援(交通費・分娩前の宿泊費補助)
- 参照URL:ハイリスク妊産婦アクセス支援事業 | 岩手県雫石町役場
【申請にあたって確認しておきたいポイント】
- 対象範囲の違い:「すべての妊婦さんの通院・出産が対象」となる自治体(沿岸部・中山間地域など)と、「医師の診断により周産期母子医療センター等への通院が必要となったハイリスク妊産婦のみが対象」となる自治体があります。
- 申請に必要な書類:通院や宿泊の領収書、母子健康手帳の写し、高速道路の利用明細などが必要となるケースが一般的です。
転入や里帰り出産を予定されている方は、妊娠がわかった段階で早めにお住まいの自治体窓口(保健センター、こども家庭センター、ネウボラ窓口など)へ対象条件や申請方法をご確認ください。

4. 【看護師・助産師のUIターン向け】岩手の産科医療で拓くキャリアと働き方
「地方の産科医療は忙しそう」「スキルアップできる環境があるか不安」と感じている看護師・助産師の方も多いのではないでしょうか。現在、岩手県では産科医の負担軽減と周産期医療の質の向上を目的に、助産師が主役となって活躍できる環境づくりが急ピッチで進んでいます。
① 助産師外来・院内助産の積極的な導入
ローリスクの妊婦さんに対して健診から分娩、産後ケアまでを助産師主導で行う「院内助産」や「助産師外来」の導入が進んでいます。(実施例:岩手医科大学附属病院、岩手県立中央病院、岩手県立中部病院、岩手県立磐井病院、岩手県立大船渡病院など)
医師の診療補助にとどまらず、「助産師としての専門性を活かして妊婦さんに深く寄り添うケア」を実践したい方に最適な環境です。
② チーム医療と多職種連携
産科医、助産師、看護師、小児科医、保健師、行政のネウボラ担当者が緊密に連携。専門分野を尊重し合うチーム医療が根付いているため、一人に負担が偏りにくい体制へと進化しています。
③ ICT・遠隔医療ネットワークの活用
広大な県土をカバーするため、地域クリニックや県立病院と高度医療センターをICTでつなぎ、画像共有や遠隔コンサルトを実施。地方の現場にいても孤立せず、高度な医療知見に触れながら安心して勤務できます。
④ 多彩なサポートでスムーズな転職を実現:公的支援と転職エージェントの活用
遠方からのUIターンやブランクからの復職をスムーズに進めるため、公的サポートと民間エージェントの双方を活用できる体制が整っています。
- 岩手県看護協会(ナースセンター)の安心サポート
- 研修制度:助産師外来・院内助産の推進に必要な高度な知識・技術を習得できる専門研修を実施。
- 復職・両立支援:ブランクがある方向けの復職研修や、家庭と仕事の両立を支える相談窓口を用意。
- 専門エージェント(人材紹介サービス等)を活用するメリット
- 効率的な情報収集:遠方にいながら、職場のリアルな人間関係、残業時間、夜勤体制、産後ケアや助産師外来の実際の運用状況など、求人票だけでは見えにくい内部情報を把握可能。
- UIターン特有の条件交渉:引越し手当や寮・住宅補助の有無、面接スケジュールの調整など、遠隔地からの転職活動に合わせた手厚いフォローが受けられます。
- 希望に合わせた就業先のマッチング
高度医療・周産期医療を学びたい方は「総合医療センター」、地域密着で寄り添いたい方は「県立病院」「個人クリニック」「産後ケア施設」など、目指すキャリアやライフスタイルに応じた選択が可能です。

5. まとめ|地域全体でお産を支える岩手県
県立久慈病院の分娩休止は、岩手県全体の周産期医療のあり方を再構築する大きな転換点となっています。
- 妊娠・出産予定の方へ:医療機関同士のバックアップ体制や自治体のアクセス・移動支援制度を活用することで、安心して出産に臨める環境が整っています。
- UIターンを検討中の医療従事者へ:助産師主導のケアや新しいチーム医療など、やりがいをもって挑戦できるフィールドが岩手には広がっています。
県外からの引っ越しや里帰り、機関での転職を検討されている方は、自治体の最新情報をチェックするとともに、岩手県の医療職求人に特化した求人・情報サイト「ジョブソエル」などの専門サービスもぜひ有効活用してみてください。地域のリアルな職場環境や希望に合った求人情報をスムーズに集めながら、理想のライフスタイルとキャリアに向けた一歩を踏み出してみませんか。
【参考サイト・リンク集】
- 厚生労働省「出産なび」(全国の分娩施設検索)
全国の分娩取扱施設(病院・クリニック・助産所)の対応条件、サービス内容、費用などの最新情報を条件指定して検索できます。 - 厚生労働省 医療情報ネット(ナビイ)
岩手県内を含む全国の医療機関の診療時間や対応可能な疾患・各種医療サービスを検索できる公的データベースです。 - 岩手県公式ホームページ(医療・保健政策関連)
岩手県の保健医療計画、周産期医療体制の取り組み、県内の医療機関一覧や各種助成事業に関する公式情報を確認できます。 - 岩手県立病院(医療局)公式ページ
県立久慈病院をはじめ、県立中央病院・中部病院・磐井病院・大船渡病院など各県立病院の分娩受け入れ体制や最新のお知らせが掲載されています。
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