介護現場の三大介助について【食事・入浴・排泄介助】

介護の知識
掲載日: 2025.02.27
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介護現場では、どの施設でも介護士が担っている重要な仕事に「介助」があります。
利用者の生活を支えるためには様々な介助が欠かせません。その中でも、特に「三大介助」とされる「食事介助」「入浴介助」「排泄介助」は、利用者の日常生活を快適で安全に支えるうえで大切な業務です。

これら三大介助は、身体のケアだけでなく、生活のリズムや自尊心を保つためにも欠かせない支援です。
三大介助の基本的なポイントや留意点を理解することで、介護職としてのスキルを磨き、より良いサポートを行うことが可能になります。

本コラムでは、①食事介助、②入浴介助、③排泄介助、さらに④三大介助以外の介助業務について解説します。
この記事を通じて、介護士としての役割を理解し、実際に現場での介護をイメージする一助となれば幸いです。

 

 

1.食事介助  

食事は、栄養を補給するだけでなく、楽しみや生活リズムを整える重要な時間です。嚥下機能が低下している利用者も多く、食べ物が喉に詰まるリスクがあるため、見守りやサポートが欠かせません。安心して食事を楽しめるよう、適切な環境づくりが重要です。

食事介助の主な内容

  1. 食事の準備
    食事に集中できるよう、体調や排泄の確認を行い、食事の時間であることを案内します。食卓への移動や配膳をサポートし、正しい姿勢や入れ歯の確認も行います。

  2. 食事中のサポート
    利用者の嚥下や飲み込みの様子を観察しながら、適切なタイミングで声をかけて安全を確認します。また、嚥下が難しい場合は少量ずつゆっくりと食事を介助し、こまめに水分補給を行います。

  3. 食後のサポート
    食後には口腔ケアを行い、口の中に食べ物が残っていないか確認します。また、服薬が必要な場合は服薬の介助を行い、薬の飲み忘れを防ぎます。食事量や体調に異変がないかも観察を続けます。

注意点
食事介助では、利用者の飲み込みや嚥下の状態をしっかり観察し、誤嚥を防ぐことが大切です。一人ひとりの状態に応じたサポートを行い、安心して食事ができるように進めていきましょう。

 

2.入浴介助  

入浴介助には、身体を清潔に保つこと、感染症予防、リラックス効果、血行促進による健康維持など、多くの健康的な効果があります。また、入浴中には利用者の体調や皮膚の状態を確認できるため、健康の変化を早期に発見する役割も果たします。

入浴介助の主な内容

  1. 入浴準備
    入浴前には利用者の体調を確認し、例えば発熱や血圧の急な変化がないかをチェックします。また、浴室と脱衣所の温度を適温に整えてヒートショック予防に努めます。準備する物品(バスタオル、石鹸、保湿剤など)に加え、転倒防止マットや手すりの位置も確認しておきましょう。お湯の温度は血圧の安定に役立つ38〜40度が適温とされます。

  2. 入浴中のサポート
    利用者が自力でできることは自立を促し、難しい部分については介助します。入浴前のかけ湯や、皮膚がデリケートな部分への配慮をしながら、身体や髪を洗います。入浴中の様子に気を配り、リラックスできるよう適宜声かけも行います。

  3. 入浴後のケア
    入浴後は、体が冷えないよう早めにタオルでしっかり乾かし、肌の乾燥予防として保湿剤も塗布します。水分補給も促し、脱水防止に努めましょう。利用者の状態に合わせ、衣類の着替えをサポートし、快適な状態で過ごせるように配慮します。

注意点
転倒やヒートショックのリスクに注意し、体調や様子を確認しながら安全に配慮して進めることが大切です。自尊心を尊重し、リラックスできるよう細やかな声かけも心がけましょう。

  

3.排泄介助 

排泄は人間の基本的な生理行為であり、特に利用者の尊厳に深く関わる行為でもあります。そのため、介護者には、利用者の身体状況やプライバシーへの配慮、タイミングを見極めるスキルが求められます。

排泄介助の主な内容

  1. 準備と環境の整備
    トイレやポータブルトイレなどの設備を確認し、快適に排泄できる環境を整備します。ベッドサイドに尿器や便器を準備する際も、位置が適切で安全性に問題がないかを確認します。また、足元の安全を確保し、必要に応じて手すりや転倒防止マットの設置も行います。

  2. 排泄時のサポート

    • トイレ移動:利用者が歩行可能であれば見守りつつサポートし、難しい場合は支えながら安全に誘導します。

    • 衣服の着脱補助:できる範囲で自力で行えるよう促し、必要な場合のみ補助します。

    • 安定した姿勢の保持:便座に安定して座れるよう誘導し、必要に応じて姿勢を調整します。利用者の足が床にしっかりついているか確認し、安定感を確保します。

  3. 排泄後のケア
    排泄後は、利用者の清潔を保つため、陰部の洗浄や清拭を行い、肌トラブルの予防に努めます。おむつの交換が必要な場合には、肌に負担がかからないよう迅速かつ丁寧に行います。排泄物の色や状態も観察し、異常が見られる場合には、他の職員や医療関係者と情報を共有し、適切な対応を図ります。

注意点

排泄介助を行う際には、次の点に留意しましょう。

  • 尊厳とプライバシーへの配慮
    排泄はデリケートな行為であるため、できるだけ利用者の尊厳を守り、無駄な視線や余計な声かけを控えます。

  • 体調と安全の確認
    排泄物や利用者の様子に変化が見られた場合は、すぐに報告し、適切な対応を行います。

 

4.三大介助以外の介助業務

三大介助以外にも介護現場では様々な介助業務が求められます。利用者の生活を支えるため、他にも以下のような業務が行われます。

その他の介助業務には、次のようなサポートが含まれます

  • 身体介助:利用者の移動や姿勢保持のサポートです。歩行が困難な方への歩行介助や、車いすやベッドへの移乗介助も含まれます。

  • 生活援助:日常生活の環境を整え、心地よく過ごせるようにサポートする業務です。掃除や洗濯、食事の準備、買い物代行なども含まれます。

  • レクリエーション:利用者が楽しめる活動や体操を提供し、脳の活性化やコミュニケーションの促進、身体機能の維持を図ります。

介護業務には、三大介助以外にも日常生活全般を支援する様々な業務があり、利用者が自分らしく快適に過ごせるようサポートしていきます。

 

5.転職活動とJobSoel(ジョブソエル)の活用 

医療・介護分野での転職には、専門の求人情報プラットフォームであるJobSoel(ジョブソエル)の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

JobSoelでは、全国の医療福祉に関する職種の求人情報を検索できるほか、施設の雰囲気や具体的な取り組みを知ることができます。
新しい職場での働き方や成長のチャンスを具体的にイメージしながら転職活動を進められるので、安心して検討できますよ。
自分に合った職場を見つける一助として、ジョブソエルを活用してみてください。効率的に転職活動を進めるための心強いツールとなるでしょう。

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6.まとめ  

転勤に伴う環境の変化は、看護師としてのキャリアに影響を与えることもありますが、新しい働き方や職場の選び方次第で、転勤先でも安心してキャリアを築くことができます。
新しい環境での生活や仕事に不安を感じることは当然ですが、看護師資格の強みを活かせば、多様な選択肢から、自分に合った働き方を選ぶことができます。

転勤という変化は、時に挑戦となりますが、同時に成長のチャンスでもあります。本記事の内容が、転勤に伴う看護師としての働き方を考える際の参考になれば幸いです。

 

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