看護師の「プリセプター制度あり」は安心なのか?| 看護師転職で確認しておきたい新人教育プリセプター制度のメリット・デメリット
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はじめに:
新人看護師向けの教育体制という印象が強いこの制度ですが、実はブランク明けの復職や、急性期から回復期への転職、外来から病棟への異動など、環境が大きく変わる場面でも頼りになる仕組みです。
新しい職場では、「誰に質問したらいいんだろう」「自分のペースで覚えられるかな」と不安になることもあります。そんなとき、「プリセプター制度あり」と書かれていると安心感を覚える方も多いでしょう。
ただし、実際のサポートの“質”は職場によってさまざま。名前だけで判断するのではなく、その中身と運用のされ方まで確認することが大切です。
目次
1. プリセプター制度とは?
プリセプター制度は、経験のある先輩看護師(プリセプター)が、新しく入職した看護師(プリセプティ)を一定期間マンツーマンでサポートする教育体制です。
1980年代後半から多くの医療機関で導入され、新人が理想と現実のギャップ(リアリティショック)をやわらげながら職場に慣れていけるよう支援することを目的としています。看護技術や知識を早期に身につけられるよう支援し、精神的な面でのフォローを通じて、職場へのスムーズな定着や離職の防止にもつなげています。
制度の期間は6か月〜1年ほどが一般的で、指導を担うのは3〜5年目の中堅看護師が多い傾向です。技術面の指導に加え、日々の業務の流れや精神的なフォローなど、幅広くサポートします。
近年では負担を分散するために、複数のプリセプターやメンターが関わるチーム体制をとる職場も増えています。
2. 中途採用やブランク明けの看護師もプリセプター制度は対象になるか?
プリセプター制度はもともと新卒看護師を対象とした教育体制ですが、実際には転職や復職の場面でも活用されることがあります。たとえば、他院からの転職者、数年ぶりに現場へ戻るブランク明けの看護師、そして未経験の診療科に挑戦する方などです。
ただし、「プリセプター制度あり」と記載されていても、その内容や対象範囲は職場によって大きく異なります。新卒者のみを想定した体制の場合もあれば、中途採用者に対しても期間を短縮してサポートしているケースもあります。
中途採用者や復職者への教育期間は、一般的に1〜3か月ほどのオリエンテーションにとどまることが多く、経験年数やスキルに応じて期間を柔軟に調整する職場も見られます。
3. 経験者にとってのプリセプター制度のメリットと注意点
①新しい環境に慣れやすくなる
担当のプリセプターが明確に決まっていることで、 質問や相談がしやすく「誰に聞けばいいかわからない」という不安を減らすことができます。業務の流れや職場特有のルールなども、必要なときに確認しやすくなります。
②一貫した指導を受けられる
同じ指導者がつくことで、日々の助言や指導に一貫性があり、仕事の進め方を整理しながら覚えていけます。たとえば、急性期から回復期へ転職した場合でも、記録方法や優先順位の違いを少しずつ理解できるため、無理なく適応しやすくなります。「毎回言うことが違う」と感じにくい点も、安心材料のひとつです。
③個人のペースに合わせたサポート
マンツーマン体制だからこそ、習熟度や生活リズムに合わせたフォローが受けられます。 慣れるスピードや得意・不得意に応じて声かけをしてもらえることもあり、まだ自信が持てない場面でも焦らず取り組めるという声が聞かれます。
一方で、制度があっても「誰がどう関わるか」で実際の支援内容は変わります。
ここからは、見落としがちな注意点を確認してみましょう。
4. プリセプター制度を過信しないために知っておきたいこと
①指導者側の負担や経験不足
プリセプターを務めるのは3〜5年目の看護師が多く、自身の業務と教育を両立するのは簡単ではありません。指導者が「自分の仕事で精一杯で余裕がない」という状況になることもあります。
「忙しそうで質問しづらかった」「教える側も余裕がなかった」と感じたという声も少なくありません。
②相性が合わないケースも
マンツーマン指導は距離が近い分、性格や価値観の合う・合わないが影響しやすい側面があります。その場合、ストレスの原因になったり、指導を受ける側が「逃げ場がない」と感じてしまうこともあります。
③名ばかり制度のリスク
「プリセプター制度あり」と記載されていても、実質的なフォローが得られない職場も存在します。人手不足の現場では、勤務時間やシフトが合わず、担当プリセプターと顔を合わせる機会が限られるといったケースも見られます。
その結果、制度自体が形だけになってしまうこともあります。
「制度がある=安心」ではなく、実際にどのように運用されているかを確認することが大切です。
5. プリセプター制度の運用を見極めるポイント
求人票の文言だけでは実態が見えにくいもの。
書面と現場、それぞれで確認しておきたい項目を整理してみましょう。
①求人票でチェックしたいこと
②見学・面談で感じ取りたいこと
求人票ではわからない「教育文化」や「雰囲気」は、実際の職場見学や採用前の面談(説明を兼ねた相談の場)で確かめるのが一番です。
- 先輩・後輩のやりとりに声かけがあるか
- 若手看護師が質問しやすい雰囲気か
- 新人が落ち着いて働けているか
こうした空気感は、制度よりも現場の風土を映し出します。
また、プリセプター期間が終わった後に勉強会や研修が続いているかもチェックしておくと、長く働ける環境かどうかの判断材料になります。
③面接での質問例
- 「ブランクがある場合も、プリセプター制度の対象になりますか?」
- 「中途入職の方は、どのくらいの期間サポートを受けていますか?」
- 「プリセプターが不在のときは、どなたがフォローされますか?」
- 「病棟全体で新人を支援する仕組みはありますか?」
- 「振り返りや相談の機会はどのように設けられていますか?」
- 「中途採用で長く定着されている方には、どんな特徴がありますか?」
6. 転職活動とJobSoel(ジョブソエル)の活用
医療・介護分野での転職には、専門の求人情報プラットフォームであるJobSoel(ジョブソエル)の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
JobSoelでは、全国の医療福祉に関する職種の求人情報を検索できるほか、施設の雰囲気や具体的な取り組みを知ることができます。
新しい職場での働き方や成長のチャンスを具体的にイメージしながら転職活動を進められるので、安心して検討できますよ。
自分に合った職場を見つける一助として、ジョブソエルを活用してみてください。効率的に転職活動を進めるための心強いツールとなるでしょう。
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7. まとめ
「プリセプター制度あり」という言葉は、新しい環境に不安を感じる看護師にとって心強いものです。担当者が決まっていることで、質問しやすく、段階的に慣れていけるメリットもあります。
ただし、重要なのはその内容や実際の運用です。
「プリセプター制度あり」と記載されていても、その仕組みが十分に機能していなければ安心とは言えません。制度の有無だけで判断せず、運用の状況や職場の雰囲気にも目を向けて確認しておきましょう。
