【2026年法改正】”14日以上連続勤務NG”と”勤務間インターバル義務化”スタート目前|制度変更で医療福祉の働き方はどう変わるのか
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はじめに:
今回の労働基準法を中心とした見直しは、「40年に一度」とも言われる規模で、単なる残業時間の上限規制ではありません。
ポイントは、
- 14日以上の連続勤務の禁止
- 勤務間インターバル制度の原則義務化
- 管理職を含めた労働時間の見える化
- 労働時間・有給取得状況などの情報開示
大きなポイントとして「時間の使い方そのもの」に踏み込む内容になっており、医療介護業界などシフト制が中心の業種では、働き方が大きく変わる可能性があります。
この記事では、2026年4月に変更予定の労働時間ルール改正のポイントと、私たちの働き方にどんな影響が出るのかをわかりやすく解説します。
目次
- 1. 2026年4月改定の労働時間ルール、変更点まとめ
- 1-1. 連続勤務日数
- 1-2. 勤務間インターバル
- 1-3. 労働時間の客観的把握
- 1-4. 労働時間・休暇取得状況の情報開示
- 2. 「14日以上の連続勤務禁止」で現場はどう変わる?
- 3. 36協定を締結していても「無制限の連勤」はできなくなる
- 4. 勤務間インターバル義務化で「家に帰って寝るだけ」は終わる
- 5. 医療福祉業界などシフト制業種への影響
- 5-1. 夜勤後の早番配置が難しくなる
- 5-2. シフト作成の難易度が上昇、人員配置基準への影響も
- 5-3. 社員の離職防止などメリットも
- 6. 管理職も含めた「労働時間の見える化」
- 6-1.「見える化」で求められる内容
- 7. 今の職場の労働環境は大丈夫?5つチェックリスト
- 7-1. 【連続勤務日数チェック】
- 7-2. 【勤務間インターバルチェック】
- 7-3. 【36協定・残業管理チェック】
- 7-4. 【管理職の働き方チェック】
- 7-5. 【労働時間・休暇の情報開示チェック】
- 8. 働き方を変える第一歩はジョブソエルを活用した「新しい職場選び」
1. 2026年4月改定の労働時間ルール、変更点まとめ
今回の改正は、単なる残業時間の上限規制ではなく、働き方の設計そのものを変える内容です。ポイントとなるのは、次の4つです
1-1. 連続勤務日数
これまでの制度では「週1日または4週4日の休日」を与えればよいとされてきました。
しかしこの仕組みでは、休日の配置次第で2週間以上の連続勤務が可能になるケースがありました。
2026年以降は、
14日以上の連続勤務を禁止し、最大13日までとする方向で検討が進んでいます。
今後は、
「休日を何日与えたか」ではなく、
「何日続けて働かせているか」そのものを管理する時代になります。
1-2. 勤務間インターバル
勤務間インターバルとは、退勤から次の出勤までに確保すべき休息時間のこと。
現在は努力義務ですが、2026年以降は原則義務化される方向です。
- 原則:11時間のインターバル確保
- 業種により最低9時間程度でも可能となる予定
1-3. 労働時間の客観的把握
管理職を含むすべての労働者について、タイムカード・ICカード・PCログなどの客観的な方法で労働時間を把握することが求められます。
「自己申告だから」「管理職だから」という理由での把握免除は認められにくくなります。
1-4. 労働時間・休暇取得状況の情報開示
企業は、
- 残業時間
- 休日労働時間
- 有給休暇取得率
などを把握し、社内外へ開示する方向で議論が進んでおり、これからは求職者が「働きやすさを数字で比較できる時代」になります。
2. 「14日以上の連続勤務禁止」で現場はどう変わる?
改正の柱の一つが、14日以上の連続勤務を禁止する方向性です。つまり企業は、最大でも13日までしか連続勤務させられなくなります。
これまで行えていた
- 4週4休を前提にした長期連勤
- 繁忙期の連続出勤
といった運用は見直しが必要になり、今後は「2週に1日は必ず休む」水準の確保が前提になります。
3. 36協定を締結していても「無制限の連勤」はできなくなる
「36協定を締結して割増賃金を払えば、連勤はいくらでも可能」という認識は誤りです。
36協定(サブロクきょうてい)とは、労働基準法第36条に基づき、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて時間外労働や休日労働をさせる場合に、企業と労働者代表が締結する労使協定です。36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出ることで、企業は一定の範囲内で時間外労働・休日労働を行わせることが可能になります。
ただし、36協定は「長時間労働を自由に認める制度」ではなく、上限規制や労働者保護のためのルールが厳格に定められています。
現行制度では、36協定なしの場合連勤は原則6連勤までの制限があり、36協定を締結した場合休日労働は可能ですが、4週4休の枠内での勤務となります。
2026年以降は36協定の有無に関係なく「14日を超える連続勤務は不可」となり、今までの管理対象が「休日」から2026年以降は「連続勤務日数」へと変わります。
4. 勤務間インターバル義務化で「家に帰って寝るだけ」は終わる
勤務間インターバル制度とは、前日の終業時刻から翌日の始業時刻までに、一定時間(原則11時間以上)の休息時間を確保する仕組みです。労働者の睡眠時間や生活時間を確保し、過労や健康障害を防止することを目的としています。
日本では、2025年時点においても法的な「努力義務」とされており、すべての企業に義務化されているわけではありませんでしたが、国は導入促進を進めており、特に長時間労働が発生しやすい業種・職種では、実質的に導入が求められる流れとなっています。
2026年以降は、
- 原則11時間
- 最低9時間程度
の確保が求められる方向です。
また、36協定により時間外労働や休日労働が可能であっても、勤務と勤務の間に十分な休息がなければ、過重労働と判断される可能性があります。
5. 医療福祉業界などシフト制業種への影響
医療・福祉業界は、24時間365日体制でのサービス提供が求められるため、夜勤や交代制勤務が常態化しています。このような業種において、勤務間インターバル制度の考え方は、従来の「人員不足前提のシフト設計」から「休息確保前提のシフト設計」への転換を促すものとなります。
5-1. 夜勤後の早番配置が難しくなる
今までは、夜勤明け → 翌朝早番といったシフトが組まれるケースもありましたが、原則11時間以上のインターバルを確保する場合、
- 夜勤終了(9:00)
- 11時間後 → 20:00以降でなければ勤務不可
となるため、夜勤明けの早番配置は原則不可となります。結果として「夜勤明けは休日にする」や「遅番配置」が基本的な考え方になります。
5-2. シフト作成の難易度が上昇、人員配置基準への影響も
上記のインターバルを考慮すると、
- 連続夜勤回数
- 夜勤→日勤への切り替え
- 休日の配置位置
まで含めたシフト設計が必要となり、管理者のシフト作成業務の負担は増加します。また医療・福祉施設には法令で定められた人員配置基準があるため、インターバルを確保しつつ人員配置まで考慮するとなると、実質的に必要な人員数が増える可能性があります。
5-3. 社員の離職防止などメリットも
しかし、インターバルを意識したシフト運用は、労働者にとっては「過重労働の可視化」や36協定上限超過の防止、十分な休息時間が確保されることで、うつやバーンアウト(燃え尽き)リスク低下につながります。
特に夜勤を含む医療福祉の業種では、休息時間の確保=健康管理の土台になります。インターバルを明文化している職場は、「この会社は職員の健康を考えている」と認識され定着率アップにつながりやすくなり、実質的な労働環境の改善、離職率の低下につながるメリットもあります。
6. 管理職も含めた「労働時間の見える化」
これまで日本の企業では、「管理職=労働時間規制の対象外」という誤解が根強く、管理職の長時間労働がブラックボックス化しやすい状況がありました。
しかし今後の法改正議論では、管理職を含むすべての労働者について、客観的な方法で労働時間を把握することを義務化する方向が示されています。
6-1.「見える化」で求められる内容
今後、企業には管理職も勤務状況を見える化が求められます。
「出勤・退勤時刻の記録」「PCログオン・ログオフ時間」など、管理職も含めた労働時間の集計は、客観的な記録方法の併用が前提になります。
7. 今の職場の労働環境は大丈夫?5つチェックリスト
2026年に向けた労働時間ルールの見直しは、「会社が対応しているかどうか」で、今後の働きやすさが大きく変わります。まずは、あなたの職場がどの状態にあるのかを確認してみましょう。
7-1. 【連続勤務日数チェック】
- 10日以上の連続勤務が珍しくない
- 休日は「後からまとめて取ればいい」という運用がある
- 月末・繁忙期になると2週間近く休みがない
- 連続勤務日数を会社が把握していない
2つ以上当てはまる場合
→ あなたの職場は、2026年以降は法令違反になる可能性があります。
7-2. 【勤務間インターバルチェック】
- 終電で帰って翌朝早番がある
- 夜勤明けにそのまま日勤に入ることがある
- 退勤から次の出勤まで何時間空いているか意識したことがない
- インターバルに関する社内ルールが存在しない
1つでも当てはまる場合
→ あなたの職場は、インターバル制度への対応が未整備の可能性大です。
7-3. 【36協定・残業管理チェック】
- 36協定の内容を見たことがない
- 月45時間を超える残業が当たり前
- 特別条項が毎年のように発動されている
- 上限を超えても特に注意されない
当てはまる場合
→ あなたの職場は残業管理が形骸化している恐れがあります。
7-4. 【管理職の働き方チェック】
- 管理職は打刻していない
- 管理職の労働時間を会社が把握していない
- 管理職になると残業代が出なくなるが業務量は増える
- 管理職が常に忙しそう
複数当てはまる場合
→ あなたの職場は、名ばかり管理職のリスクあります。
7-5. 【労働時間・休暇の情報開示チェック】
- 平均残業時間を知らない
- 有給取得率を聞いたことがない
- 採用ページに労働時間の実績が載っていない
- 社内で数値が共有されていない
当てはまる場合
→ あなたの職場は、労働時間に関する情報開示体制が未整備の可能性があります。
8. 働き方を変える第一歩はジョブソエルを活用した「新しい職場選び」
2026年に向けた労働時間ルールの見直しは、連続勤務日数、勤務間インターバル、管理職を含めた労働時間の見える化、情報開示など、いずれも「無理を前提にしない働き方」へシフトするための制度です。しかし、制度が変わっても、会社の姿勢が変わらなければ現場は変わりません。「連勤が常態化し、休む間もなく次の勤務に入っている」「管理職になった途端、負担だけが増えたが、労働時間の実態を会社が把握していない」
こうした状況が続いているなら、
「我慢し続ける」よりも、環境を変えるという選択も持っておくことが大切です。
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